iPhoneが高いのはAppleの自社株買いによる株価上昇維持のため： |ふくゆきブログ

売上6兆円で3兆円弱を自社株と配当に使うApple

Appleは研究開発費の8倍の金を自社株買いと高額な配当に使っています。2018年4-6月で売上は6兆円弱(5兆8630億円=533億ドル)に対し自社株と配当で3兆円弱(2兆7500億円=250億ドル)を払っています。これがなければ、iPhoneは安くなるんですけど、今のAppleはそうはいかないです。

iPhone Xs Max 512GBがApple Care込でついに20万超えました。おそらく、こんな値段でもApple信者は意気揚々と買っていくと思います。残念ながら、その20万円はボッタクリ価格であり、アップルの株価の維持費用が含まれています。君の20万円の何割かは投資家のためにあります。ただ、そういうのひっくるめてAppleなので、この値段が無駄とは思いません。

自社株購入10兆円のリリース

ここ数年のAppleの自社株買いはダイナミックで市場関係者も目を見張ります。2018年5月2日の日経新聞によると2018年1-3月で、今後、10兆円の自社株を買いを行うリリースを出しました。もちろん、すぐに一括で買うわけではないですが、すごいですね。10兆円というとNTT本体が一個まるごと買えます。当然、それだけ自社株を買うので、株価がバンバンあがるわけです。この狂ってるレベルの自社株買いは、もともと自社株買いまくるアップルがトランプの政策でさらにアクセルを踏んで10兆円という数字になりました。自社株に10兆円使うよりiPhoneを安くしてほしいのがユーザーの気持ちかもしれません。

自社株買いで上昇する株価

2018年08月02日のブルームバーグの記事によると、Appleの株価の上昇の42%は自社株買いが原因と述べています。すでに、業績や新商品の内容とまったく関係ないところで株価が動いています。10兆円自社株を買う上に、バフェットもApple株を買うと言い出したました。当然、株価は上がりました。もうAppleのイノベーションとかテクノロジーと関係ないところで株価が上昇し、カネが動くわけです。

2018年7月31日のAppleの公式のリリースによると、2018年第３四半期で自社株買いと配当に2兆7500億円(=250億ドル)つかっていると述べています。一方、研究開発費は3000億円です。研究開発費の8倍の金を株価の維持に使っています。ちょっと高すぎですね。これを払わなければ、iPhoneは安くなるのですが、いまのAppleの体質では無理ですね。

自社株をバンバン買いますから、株価がバンバンあがるので、株価の維持費用もめちゃくちゃ高コスト化するわけです。このスーパー高額な自社株購入費用を誰が負担するのかというと、まぎれもなくApple信者です。

倍増する借金、減る売上、上がる端末価格。

2016年02月18日のForbesによると、2013年からのAppleの自社株買いすぎによる融資の増加と経営破綻のリスクについて述べられています。たしかに、Appleの借金が3年で2倍くらいになっています。一方で、売上は2%ほど減っています。iPhoneの単価を上げないとやっていけない気持ちもわからなくもないです。ソシャゲも新興宗教も全盛期を過ぎたら、客単価を上げて、残った信者をターゲットに高課金モデルに移行するのは世のセオリーだと思います。

私たちがするべきこと

今のiPhoneを買うのを我慢して、お金ためておいて、Appleが新たな自社株買いをリリースしたら、親戚やアコムやプロミスで全力からお金借りて、Apple株を買いましょう。株価がモリモリあがって、新しいiPhoneが10台くらい買える…かもしれません。。。